建設産業を元気にするCIMを目指して(防災・減災編)
国土交通省
水管理・国土保全局 防災課 大規模地震対策推進室
室長 元永 秀 氏
CIMは不可能を可能にする技術です。わかりやすい情報を共有することで誤解がなくなります。手戻りがなくなります。共有された情報をベースに、共同検討・作業や並行検討・作業が可能となり、業務の効率化・高度化、工期短縮、トータルコストの縮減、品質確保、環境性能の向上などが進みます。手待ちがなくなります。その結果、建設産業が元気になります。CIMは工期や施工条件が厳しい現場ほど役立ちます。我が国は地形が急峻で地質がもろいなど、国土が脆弱です。近年、雨の降り方が局地化、集中化、激甚化しています。南海トラフ巨大地震や首都直下地震も切迫しています。「少なくとも命を守り、社会経済に対して壊滅的な被害が発生しない」ことを目標とし、危機感を共有して社会全体で取り組んでいる防災・減災対策でのCIMの活用を説明します。
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石巻市でのCIMの活用について
石巻市役所
建設技術管理監
大元 守 氏
石巻市は東日本大震災で最も被害規模が大きかった自治体で、復旧期の25年度末には400万トンを超える災害がれきの処理を完了し、半島部での46地区の防災集団移転事業、市街地での区画整理事業・再開発事業、産業・経済基盤の再生等に取り組んでいます。
報告では、石巻市の被災状況、復旧・復興への取り組を紹介するとともに、67箇所に上る半島部の集団移転団地の復興事業をスムーズに進めるためのCIM-Linkでの情報共有及び住民説明会での3D図の活用事例等を説明します。またこれから本格化する市街地部の復興事業の工事調整等へのCIM活用の可能性を模索します。
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2×4 チャートからCIMを考える
熊本大学大学院
自然科学研究科 工学部 社会環境工学科
教授 小林 一郎 氏
建設ライフサイクル全般でのCIMデータの活用を考える際に重要なチャートについて話します。また、CADの利用局面を階層的に考え、ビューアーの重要性とマネジメントの観点からCIMを考えます。事例として、九州における河川CIMでのデータ運用を示します。
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CIMの試行から実践へ
~中央復建コンサルタンツのCIMの取り組み~
中央復建コンサルタンツ株式会社
総合技術本部 CIM推進室
サブリーダー 工藤 新一 氏
中央復建コンサルタンツでは、「設計ミスをなくす、効率的に仕事をする、付加価値を高める」という3つの目標を実現するため、2007年に3次元の取り組みを始め、既に100件以上の3次元設計やCIMプロジェクトを行ってきました。今では、CIM活用は試行から実践へとシフトし始めています。これらの豊富な事例をもとにCIMの有効活用法をご紹介いたします。
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清水建設のCIMの取り組み
清水建設株式会社
土木技術本部 機械技術部
主査 鈴木 正憲 氏
調査設計段階から維持管理段階まで見据えた全体での3次元モデルの活用をCIM、施工段階でのモデルの活用を施工CIMと定義し、それぞれにおいて、弊社内での事例を交えて紹介します。CIMの取組みにおいては、3次元モデルのマネージメントの方法や課題、効果を整理しました。施工CIMにおいては、生産性向上や品質向上、安全性向上などに寄与している事例を紹介します。
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CIMの動向(これまでとこれから)
一般財団法人日本建設情報総合センター
建設情報研究所 研究開発部
主任研究員 影山 輝彰 氏
平成24年度より取組み始めたCIMは、CIM試行事業の拡大に加え、「CIM導入ガイドライン」の策定に向けた産学官CIM(河川、ダム、トンネル、橋梁)4分野の取組みも最盛期を迎えつつあります。
CIM技術検討会ならびに、JACICの視点よりこれまでの取組みと今後の方向性を概説するとともに、平成27年度に実施した米国調査(発注者機関 NewYorkDDC、Massport、WisconsinDOT等)より得られたCIMに関連する取組み事例を紹介します。
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ハンズオンセミナー[1] Autodesk製品 IDS製品群
株式会社岩崎
企画調査部
主任 熊谷 大輔 氏
実施概要
1. 概要説明:5分
2. Civil 3Dで地形データの作成(基盤地図情報):20分
3. InfraWorksで地形データ読み込み、ほか航空写真、建物外周線、道路作成など:40分
4. NavisWorksでInfraWorksデータを読み込み、ビューアデータとして保存:20分
5. 質疑応答:5分
岩崎は、北海道・東京に拠点を置く技術商社です。3次元データを中心に、ICTを活用した様々なソリューションを創出し、お客様の業務効率化を支援させていただいております。
本セミナーでは、建設業界におけるCIMに必要なソフト群をまとめたAutodesk社の『Autodesk Infrastructure Design Suite』から、『AutoCAD Civil 3D』、『Autodesk InfraWorks』、『Autodesk Navisworks』の3製品について、データ連携を中心とした基本的な操作方法をハンズオン形式でご説明し、更に伊藤忠テクノソリューションズ製『Navis+』についてもご紹介いたします。
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維持管理段階におけるBIMの活用
株式会社 安井建築設計事務所
情報・プレゼンテーション部
部長 繁戸 和幸 氏
安井建築設計事務所では、2007年度より本格的にBIMの導入を行い、以後、公共建築を中心に建築設計プロセスへの適用を行ってきました。そして、これまで一貫して実プロジェクトを通したBIMの実践を行い、BIMによる建築設計プロセスの構築と確立、改善を積極的に図ってきました。
そうして得られた経験や実績をもとに、現在、BIMの活用範囲は事業計画や都市計画、ファシリティマネジメント、コストやデザイン分野へも拡がってきています。本講演では、建物の維持管理段階において、BIMを活用したBIM-FM連携システムの構築・提案を行った事例を紹介します。
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施工CIMによる建設現場の生産性向上と品質向上
大成建設株式会社
土木技術開発部 先端技術開発室 建設ICT・ロボティクスチーム
チームリーダー 江田 正敏 氏
CIMに関する当社の総合的な取組みであるT-CIMの概要と、土工CIMのサブシステムとなる3次元土工出来形計測技術の陸(GPS軌跡情報)・空(UAV空撮画像情報)・海(音波測深情報)についての取組みを紹介します。特に本年度は、水中測深技術について現在施工中の“天ケ瀬ダム放流設備工事”で無人化施工機械 T-iROBO UW を使用した湖底掘削作業において、音波探査機(マルチファンビーム)で計測した3次元データから土量算出やマシンガイダンスへデータ連携するCIM技術を発表します。
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「CIMる」のに必要な〇〇は?
Civil User Group
水都環境
長谷川 充 氏
「CIMる」ためには、必要不可欠な要素がいくつかあると思います。いくつかある要素を〇〇で表現してみました。始めてしまえば“どうということもない”ものばかりですが、明かりのない、見えない道を進むのは怖いものですよね。 そんなあなた、一緒に船出をしようじゃありませんか!
これらの要素をみなさんと共有しつつ話を進めて参ります。自分、並びに自分の廻りに足りないものは何か、を見つけるヒントになれば幸いです。
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BIM×CIM=UiM
~土木と建築の一体モデルで、大規模再開発が見えてくる。~
東急建設株式会社
土木本部 土木技術設計部 技術企画グループ CIMチーム
CIMチームリーダー 小島 文寛 氏
建築のBIMと土木のCIMを一体運用する東急建設の独自取組みUiM(Urban Information Modeling/Management)。当社ブランドメッセージ「Town Value-up Management」の視点に立ち、街づくり全体をサポートするUiMコンセプト提唱しています。いよいよ本格的に始まった渋谷再開発の複数の工事において実際にBIM/CIM/UiMを活用している事例をご紹介します。また、当社のCIMの取組み事例についてもご紹介いたします。
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鹿島建設のCIMの取り組み
鹿島建設株式会社
土木設計本部 構造設計部
設計部長 上迫田 和人 氏
鹿島建設は1980年代に自社開発した3次元CADシステムを用いて、ダム工事や造成工事を対象として、施工計画の立案や品質データの蓄積等を行ってきました。また、最近のCIMツールの普及に伴い、他の工種でもCIMの活用事例が増えてきています。講演ではこのような各種工事でのCIMの活用事例を紹介するとともに、工期・コストも考慮したいわゆる5D-CIMへの取組みや情報化施工への取組みについても紹介いたします。
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CIMと情報化施工
~現状の課題と今後について~
一般社団法人 日本建設機械施工協会
施工技術総合研究所 研究第三部
主任研究員 椎葉 祐士 氏
情報化施工は、「情報化施工推進戦略」などの国土交通省の導入推進や施工業者の活用等により年々増加傾向にあります。
今後、建設生産システムのさらなる生産性向上のためには、環境、条件、地質などの不確定要素が多い施工現場の変化を迅速に把握するなど、高度な技術者判断を下すための有用なツールが必要と考えます。
本講演では最近の情報化施工の動向と、これから施工段階で期待されるCIMなどについてご紹介します。
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ハンズオンセミナー[2] CTC製品:GEORAMA for Civil3D
データアシスト株式会社
代表取締役 伊藤 稔人 氏
地質断面図などから3次元的な境界面の広がりを推定し、“面”と“ソリッド”を作成する“GEORAMA for Civil 3D”のハンズオンセミナーです。
1.概要説明
2.地形の作成
3.ボーリングデータの読み込み
4.地質断面図の作成
5.モデリング
6.GEORAMAの豊富な機能
データアシストは地盤・地形データ取り扱いのスペシャリストで、地質調査業界全般におけるノウハウを持って地盤データを作成しています。
Civil 3DとGEORAMAを用いた地質モデリングの実績多数、ボーリング・地盤調査関連の電子納品はH13年度から納品800件の実績を持っています。
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設計から未来へつなぐためのCIM活用
八千代エンジニヤリング株式会社
技術推進本部 情報技術部
専門課長 吉野 博之 氏
「ヤチヨの設計には3次元モデルが付いてくる」と言われることを理想として、10年以上前から3次元に取組んできました。CIMの取組みで理想は現実に少し近づきましたが、様々な課題もあります。平成24年にたった3人で始まった弊社のCIMは、CIM推進室の設立により組織的な展開を進めております。組織、人材、技術の組合せでなにができるのか、CIM試行業務および、様々な検討業務をCIM実施事例を交えて紹介します。また、将来に向けたCIM活用の考え方を紹介します。
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楽・仕・結・土木なう~
株式会社大林組
土木本部 本部長室 情報企画課
課長 杉浦 伸哉 氏
なんのことだかわからないと思いますが、読んで字のごとく、楽しみながら、仕事をつないでいくことがCIMでも求められているということを掛け合わせてタイトルにしました。CIMは3次元モデルがベースだといわれますが、2次元でも3次元でも、単にツールでしかありませんので、ツールをどのように利用し、活用し、成果を出すかについては、土木技術者の技量に託されています。当社の取り組みは、この1点を見据え、楽しみならが現場で利用することをCIM実施のフィロソフィーにしています。これらの取り組み事例とその効果を「ちらっ」とだけご紹介します。
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橋梁維持管理CIMの取り組みについて
青森県
県土整備部 道路課 橋梁・アセット推進G
主幹 工藤 健一郎 氏
前半では、平成15年から全国に先駆けて青森県が取り組んできた橋梁維持管理の現状と使用している“ブリッジマネジメントシステム(BMStar)”について紹介を行い、運用の中で見つかってきた幾つかの課題について説明します。
後半では、「橋梁データの簡単な3次元のモデル化」と「維持管理の結果の見える化」といった課題への取り組みについて紹介します。具体的は、CIMとリンクさせた前処理システムと後処理システムにより3次元表示と“見える化”を検討していますが、その取り組み方法や解りやすい計算結果の表現方法について説明を行います。
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開催概要
日 時 |
2015年 10月 28日(水) |
会 場 |
東京都港区港南 1-9-36 アレア品川 東京コンファレンスセンター・品川 |
主 催 |
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 |
共 催 |
オートデスク株式会社 |
プラチナスポンサー |
株式会社岩崎 株式会社 日本HP |
ゴールドスポンサー |
株式会社ニコン・トリンブル 福井コンピュータ株式会社 |
シルバースポンサー |
有限会社 セクトコンサルタント デル株式会社 / AMD 東電設計株式会社 株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン 日本スペースイメージング株式会社 ライカジオシステムズ株式会社 |
ブロンズスポンサー |
データアシスト株式会社 株式会社和幸設計 |