人口減少による建設産業おける労働力不足の懸念、インフラの老朽化に対応した効率的な維持管理及び更新、大規模災害への迅速な対応など、土木の現場では生産効率を上げることにより解決できる問題が多く存在します。
そこで、国土交通省と経済産業省は共同で、ロボット開発・導入が必要な「5つの重点分野」(上図)を 策定しました。
これらに対応できるロボットを民間企業や大学等から公募し、直轄現場で検証・評価を行うことで、我が国のロボット技術の開発を促進させると共に、近い将来の直轄現場での導入を目標としています(下図)。
次世代社会インフラ用ロボットの現場検証において、
検証現場は、全国に点在し、平成26年度 14現場、平成27年度 10現場で検証が行われました。5つの部会が同時並行に進められるため、検証委員会の委員の方々との連絡、事務所との調整、参加者への連絡等、一気に多くの情報が飛び交う状況で作業を進めなければならなりません。もちろん、複雑な連絡網は、担当者の連絡ミスや確認漏れ等、トラブルを招くことも懸念されます。 CIM-LINKではスレッド型の掲示板機能に投稿することで、関係者全員にメール配信できるため、主担当者だけでなく、関係者全員が業務の流れを把握することができます。
今回、CIM-LINKには先端建設技術センターのメンバーだけでなく、経済産業省、国土交通省、各地方整備局、各現場事務所、現場検証委員会の委員の方々、本業務のJV企業と、まさに多くの関係者が参加しました。
掲示板への投稿は関係者への連絡だけでなく、投稿時にファイルを添付できるため、例えば現場検証における計画書の策定や技術評価の進捗を関係者間で常に最新の情報を共有しながら、作成すると言った仮想的な作業環境を構築することができ、掲示板を介して意見交換していく中で、実は各種情報が深化・洗練化されていく、と言った相乗効果も生まれました。
現場検証から試行的導入、さらに本格導入と進むにつれ、情報の蓄積量は増大します。また、複数年にわたる業務のため、期間中に担当者の交代もあります。
そのため、CIM-LINK上での過去のやり取り(履歴)が確認でき、かつ一つのツールで関連するデータを一元管理できるので、過去の情報の検索・確認・共有がしやすくなり、担当者の引き継ぎや情報の継承が速やかにできると考えられます。