CIMの次世代データ共有

プラットフォームが生み出す効果とは


次世代のデータ共有プラットフォーム

平成29年度のCIMの実施方針(案)では発注者指定型の業務・工事の要求事項として情報集約型のデータ共有プラットフォームを用いることが記載されています。これまで、情報共有基盤システムは発注者と受注者の間で電子納品のやり取りを行うために使用されてきました。一方で、次世代のデータ共有プラットフォームでは、建設ライフサイクル全体に渡って多数の関係者がデータをアップロードしたり、ダウンロードしたりして情報をやり取りする場所として利用されていくと考えられます。

集約型データ共有のメリット

情報を公開する方法の変化

一般的に利用されている「メール」や「ファイルストレージ」と「クラウドサービス」について比較してみると、メッセージを送ったりファイルを保管したりと、一見すると機能的には同じように見えます。しかし、使用する場面を想像してみると、情報の共有方法が大きく違っていることがわかります。
メールや電話が「人」に対して情報を発信するのに対して、FacebookやInstagramに代表されるSNSでは、「目的」を共有する一種のコミュニティが形成されており、コミュニティに参加しているメンバーに対してコンテンツをアップロードします。Facebookで同窓会のグループに投稿したり、Instagramでタグ付けして公開したりするのも同様で、共通の「目的」に関する情報の発信がされています。一方で、受信者は「目的」毎に整理された多数のコンテンツの中から、自分に必要なモノを能動的に選択して閲覧しています。
CIMで進めようとしている情報集約型のプラットフォームはこれと同じ発想のシステムです。建設業務の場合は、グループやタグなどの「目的」に当たるモノが、橋梁建設やダム建設などの「プロジェクト」ということになり、各フェーズの関係者でコミュニティを形成します。

情報損失を防ぐ

CIMの目的は、当初より「事業全体にわたる関係者間で情報を共有することにより、一連の建設生産システムの効率化・高度化を図るもの」です。この目的を推進していく中で「3次元モデル」の活用や「見える化」、「マネジメント」などをキーワードにした取り組みが次々と出てきて成果をあげてきました。
CIMガイドラインによって3次元モデルや属性の作成方法についても整備が進んでいます。しかし、ガイドラインに基づいてデータを作成したとしても、共有するための手段は依然として課題のままでした。
建設業務では、1つのモノを築きあげる際、各フェーズにおいて専門家が異なるため、ヒトの入れ替わりが多く発生します。このような状況でコンテンツである「情報」がヒトに紐づいていると、ヒトの入れ替わりによって引き継ぎ不足などが発生し、情報の損失につながります。このように、旧来の情報伝達型の仕組みには情報損失の危険性が潜んでいます。
一方で、平成29年度のCIMの実施方針(案)に記載されている情報集約型のプラットフォームの様に、「プロジェクト」を中心にして情報をやり取りすることによって、情報はヒトに依存しないカタチで流通する事になります。このように、情報集約型のシステムを活用する事ができれば、ヒトの入れ替わりによる損失を少なく抑えることができます。

作業時間を削減できる

プロジェクトの推進を目的に設定した際、メールやストレージをSNSに置き換えるとどれだけの時間・コストが削減できるのでしょうか。
メールを作成する際、宛先の検索、セキュリティのためのパスワード設定など、メッセージ作成以外の作業に多くの時間を費やしています。SNSではログインによってセキュアな環境が保たれるため、暗号化などの余計な手間をかけずにメッセージを送ることができます。
また、1日のうちの”探し物”にかけている時間は、労働時間の19%を占めるとも言われており、探し物が早く済めば、浮いた時間で重要な作業にあたる事ができます。多くのSNSではメッセージとファイルとを横断的に検索する機能を備えているため、SNSを利用すれば探し物にかかる時間を大幅に削減することができます。
メッセージ機能とストレージ機能を合わせ持つことで、それぞれのツール単体では得られない副次的な効果も生まれます。メッセージのやり取り履歴はSNS上で自動的に整理され、協議のテーマや結果などを一括して閲覧することができます。また、その際、関連するファイルやメッセージにも簡単にアクセスできるようになっています。情報が煩雑になればなるほど、情報を整理する機能が効果的に作用します。

建設業でも、昨今のCALS/ECやCIM、i-Constructionの推進によって電子化が進み、SNSの利用効果が出やすい環境が整ってきました。例えば、これまでは受け取ったデータが確認できないなどといった、データ授受に関する問題がありましたが、CIMのガイドラインで成果物を閲覧するためのソフトウェアも一緒に納めるように指導されたことによって、データの閲覧についての問題は解決に向かうはずです。
過去の事例を見てみても、SNSを利用がもたらす効果が大きいことが立証されています。一般財団法人 日本建設情報総合センター(JACIC)からCIMの教科書として公開されている『CIMを学ぶ』ではWEB掲示板を用いた情報共有によって合意形成を早め、通常1年半かかる設計検討業務を8か月に短縮した事例が紹介されています。

CIM-LINKについて

CIM-LINKは、建設業務に特化した情報集約型のデータ共有プラットフォームです。建設業務に特化したSNSで、メールの代わりとなるWEB掲示板に加えて、合意形成を助ける3次元モデルビューアー機能や、GIS機能など、CIM、i-Conに不可欠な機能を備えています。
※CIMJAPAN.COMでは実際の活用事例も紹介しています。

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